「子どもがパッと話を聞く教師の話し方」
教師は仕事のうちほとんどは子どもの前で話しています。
その中でも、話を聞かせられる先生と、
中々子どもに話を聞かせられない先生がいます。
話を聞かせられる先生になるための話し方のワザについて書かれた本です。
1.活動の意味を指導する。
子どもに活動をさせる前に、「何のためにするのか」という目的を伝えることが
とても大切です。
授業では音読、視写、話し合い、など様々な活動があります。
また授業以外でも運動会や学習発表会といった行事や、
掃除、当番、係といった様々な仕事があります。
そのような活動をする意味を、子どもにしっかりと指導するか
しないかでは子どもの活動に対するやる気が全然違ってきます。
著者の西川先生は新年度に子どもに活動の意味を考えさせ、
パワーポイントを使って丁寧に指導するそうです。
教師自身が活動のねらいをしっかりと頭に入れることにもつながります。
2.「~できたら~します。」
子どもに指示を出す際に、「~できたら~します。」といったように
すると指示に対する反応がよくなります。
例えばノートを書かせる際には「書いたら鉛筆を置きます。」
教科書を開かせる際には「開いたら開きましたと言います。」
といったような感じです。
反応がよくなる理由は、終了の合図があることで周りの子から遅れたくないという心理が働くからです。
また教師からするとできている子とできていない子が一目で分かるという
利点もあります。
3.身につけさせたいことは評価する。
例えば子供に静かに話を聞かせたいのであれば、
「話は静かに聞きます。」という指示と「静かに聞けてえらいです。」
という評価が必ず必要になります。
ポイントはしっかりと評価するということです、
指示をしただけでは子どもに行動が定着しません。
できていたら褒める、できていなかったら再度指導する、ということの
積み重ねで良い行動が身に付いていきます。
4.10説明するなら5は考えさせる
例えば避難訓練の際に「お・か・し・も」の約束を話す際に
教師が全て説明するのではなく、
「なんで押さないことが大切なのでしょうか。」
「し、とは何でしょうか」
といったように考えさせながら話すと、子どもが能動的に話を聞けるようになります。
途中で「みなさんはどう思いますか?」というように
問いかけることも有効だと思います。
以上が本書の主な学びです。
教師にとって「話す」スキルは最も大切といっていいくらいの
重要なスキルの一つであると思います。
ここを鍛えることが教師力を上げる近道だと確信しているので
重点的に鍛えていきたいと思います。