読書アウトプット記録

本から学んだ内容をアウトプットすることで自分自身の記憶に深く落とし込むことを目的としています。

2022⑤「策略 ブラック授業作り」ー中村健一ー

教師は年間1000時間の授業を行います。

そして公務分掌や保護者対応などたくさんの仕事を抱えています。

その中で1つ1つの授業をしっかりと準備して、

面白い授業を作っていくはとても難しいことです。

しかし、授業がつまらないと子供が荒れる要因になってしまいます。

また確実に子供に学力をつけないといけません。

そこで本書では日々のつまらない授業に少し工夫を加えることで

子供を授業にノせていく方法が書いてあります。

 

前提として、子どもはじっと座って話を聞いているのが嫌い!

まずはこのことを前提として頭に入れておく必要があります。

そこで著者の中村先生は、

「とにかく子どもを動かせ」と述べています。

ずっと座って話を聞かせるのではなく、

細かな活動を入れていくのです。

例えば、

・「今日は森林の働きについて勉強します。さんはい。」子供「森林の働き!」

・「教科書を開きます。開いたら立ちます。」

・「全員起立。植物が発芽する条件を3つペアで確認したら座ります。」

といったような指示で、声に出させたり活動させたりしていきます。

そうすることで子どもは飽きることなく授業に参加することができます。

また子供の「全員参加」も促すことができます。

 

子どもを監視する。

授業で子どもに力を付けるためには、「さぼらせない」ことが

大切です。

しかし、子どもは楽なほうに流されていくので緩い指導をしていると

どんどんさぼるようになっていきます。

そうならないためには、

「やっているか見る」

そして、

「やっていない子は叱る」「やっている子は褒める」

ことが大切です。当たり前のように思いますが、

「最近の若手は子どもが見えてなさすぎる」と中村先生は言っています。

確かに言われてみると、授業を進めることに精一杯になり、

子どもの活動の様子が見えてないことがあるかもしれません。

中村先生は子どもへの指導は、

「フリ・オチ・フォロー」の3つから成り立っていると表現しています。

フリとは指示、オチとは子どもの行動、フォローとは教師の対応です。

指示をしたら、子どもがやっているか見る。そして、

やっている子は褒める、やっていない子は叱る。

この当たり前のことを徹底して行っていくことが大切です。

そのためにはまず教師が「子どもをよく見る」ということが求められます。

また、「まだできていない子がいる!あと3人!」といったように

「先生はさぼりは許さない」と子どもに思わせることも重要です。

 

ゲーム感覚にする

指示はゲーム感覚にすると子どもが乗ってきます。

例えば、

・「教科書を開いたら立ちます。~さん一番!」というように競わせる。

・「写真を見て分かることを書きます。10個以上で合格!」

・「先生より速くめあてを書けたら勝ち!」

といったような感じです。

また、このような、ネタをたくさん仕入れることも

教師力向上に直結することであると思います。

 

たくさん褒める

叱ることには子供の反発や自己肯定感を失わせてしまうというリスクが

伴いますが、褒めることはリスク0です。

とにかくたくさん褒めて損はないと思います。

褒めるときは、名前を読んで褒めると子供は喜びます。

○○さんえらい!

○○さんすごい!

といったように名前を付けてたくさん褒めていきたいです。

 

全員参加を促す

「発問→挙手→指名」方式では、一部のできる子だけで授業が

進んでいくことになってしまいます。

そうではなく、

「発問→指示→活動→指名」方式にして、

発問したら必ず全員に活動をさせます。

そして列指名などで答えさせます。

また自分の意見を持ちにくい子供もいるので、

まずは「〇か×かノートに書きなさい」といったように、

選択肢を与えて必ず自分の意見を持たせることも大切です。

繰り返しになりますが、発問をしたら全員に活動をさせる

ということを意識したいです。

 

その他細かい教育技術

・指示の終末を示す。

→例えば「書いたら鉛筆を置きます。」というように「終わったら何をするか」

 を示すことで子どもが「早くしないと」という意識になります。

・「○○な人がエライです。」という言葉がけで子どもをノせる。また

 「どうしたら褒められるのか」ということが子どもに分かりやすい。

 

 

以上が本書の内容です。

中村先生の本は具体的なのでとても勉強になります。

1つ1つ身に付けていきたいです。