読書アウトプット記録

本から学んだ内容をアウトプットすることで自分自身の記憶に深く落とし込むことを目的としています。

2022④「困り解消 算数指導ガイドブック」

特別な支援を要する子供に対する算数指導の方法について書かれています

「こういう子には、こういう指導をしよう」

と具体的なケースに基づいて書かれているので

実践しやすい内容になっています。

しかし本書では具体的な指導方法よりも、

算数で困っている子どもに対する基本的な考え方のところが学びになりました。

以下紹介します。

 

特別支援教育こそ教育の原点である

特別支援教育こそ教育の原点である」といいます。

その理由は、

子供をしっかりと観察して理解し、

その子にあった支援をし、

成長させる

のが特別支援教育の世界だからです。

つまりそこに関わる教員には、

子供を成長させるための

「深い子供理解」「適切な指導・支援」

が求められます。

そのためにはまず、子どもをしっかりと見る

ということが大切です。

一人ひとりのことをもっとよく見ていきたいです。

 

大変な子を受け持ったと思わない。

「大変な子を受け持った」と思ってしまうとその時点で

自分が困っている側になり、子どもの「困り」に目を向けることができなく

なってしまいます。

確かにその通りです。

子供の問題行動に対しては、

「何故その行動をとるのか」という理由を理解しようとすることが大切です。

そこに子供の「困り」が隠れていると思います。

プロの教育者として、その「困り」の部分に手を打てるようになりたいです。

 

算数における子どの困りを探す3つの視点

①視覚

言葉だけではイメージが持ちにくい子供がいます。

支援を要する子供には、「視覚的に理解させているか」と

考えて、文章題や計算の仕組みなどを視覚的に理解させることが大切です。

 

②活動

算数において、「どんな活動をするか」ということはとても重要です。

特に支援を要する子は、具体物を操作するなど

実際に体験をすることで理解をしやすくなる子が多いです。

活動内容によって子供が困っていないかと考える視点が大切です。

 

➂道具

手先が不器用な子供にとっては、

定規で長さを測る

コンパスで円を書く

分度器で角度を読み取る

といった作業は、ときに大変困難なものになってしまいます。

道具の扱い辛さが障壁となって意欲を失ってしまわないように、

・使いやすい道具を与える(保護者の協力が必要)

・道具の扱い方を教える

・困り感をなくせるように道具に工夫を加える

といったことが大切です。

例えば、定規で長さを測るときにどうしても定規がズレてしまうような

子供に対しては、定規の裏に修正テープを貼ると、

ズレにくくなります。

このような一工夫によって子供のストレスを減らしていくことが大切です。

 

 

以上のような基本的な考え方がとても勉強になりました。

一人ひとりの子供をもっとよく見て、

成長させるという目的のために

子供の困り感を一つずつ減らしていきたいと思いました。