「子どもを叱る原則」
教師にとって子どもを叱るという行為は切っても切り離せない関係にあります。
子どもが社会に出て行く上で、いけないことはいけないとしっかり指導し、正しい方向へ成長していけるよう支援していくことが教師の仕事の一つです。
また教師は学級内における警察の役目も担っています。一つの学級をまとめ統率していく為に叱るという行為は必然です。
今回はそんな「子どもを叱る」上での原則についてまとめられた本について紹介します。
○毅然とした態度で叱る
自信なさげにナヨナヨとした態度で子どもを叱っても子どもは聞く耳を持ちません。終いには舐められてしまいます。
教師は教師としての威厳を持ち、「駄目なものは駄目」という堂々とした態度で子どもを叱る必要があります。
感情を表に出すのではなく、あくまで冷静にいけないことを指導する、という考えが大切です。
○共感しながら叱る
一方的に叱るだけでは子どもとの信頼関係は築けません。子どもの主張に共感しながら叱ることで、より指導が子どもの心に入りやすくなります。
子どもがいけない行動をとった理由に、対して、「確かにそうだよね」と共感しながら、「でも〜することはいけないよ」と行動に焦点を当て叱っていくことが大切です。
また、子どもの考えに共感しずらいときでも、「〜さんはそう思ったんだね」と相手の言葉を繰り返すことで、共感の姿勢を見せることに繋がるそうです。
○9割褒めて1割叱る
当たり前の話ですが、叱ってばかりいる教師は好かれません。子どもはストレスが溜まり、次第に学級は荒れていきます。
意識的には、9割褒めて1割叱るくらいの気持ちでいることが大切だそうです。
「1つ叱る為には9つ褒めていなければならない」と思って、日頃からとにかく褒める回数を増やすことで、いざというときに子どもに指導が入りやすくなります。
○長々と叱らない
よく長々とあれもこれもと叱ってしまう先生がいると思います。
ときにはそのような熱心な指導も必要であるかと思いますが、毎日そのような指導が続けば子どもは疲れてしまいます。
もはや後半部分子どもは、「早く終わらんかな〜」ということしか考えていないでしょう。
そんな価値の無い時間を避けるためには、行動だけに焦点を当て、その趣意説明と共にスパッと指導することが大切です。
「〜することは〜に繋がるからいけません。」と、理由を添えて短時間で叱り終えることが重要になります。
以上が本書で書かれてある、「子どもを叱る」上での原則です。
1.毅然とした態度で叱る
2.共感しながら叱る
3.9割褒めて1割叱る
4.理由と共に短時間で叱る
この4つの原則を常に意識し、上手に叱ることができる先生になっていきたいです。