「神・時間術」-樺沢紫苑-
今回の本は精神科医樺沢紫苑先生の「神・時間術」です。
脳のパフォーマンス力を高める為の効率的な時間術について書かれてあります。
とにかく良情報が多く、1回読んだだけでは消化しきれないほどのたくさんの学びがありました。
既に知っている情報もいくつかありましたが、分かりやすい文章で上手く内容がまとめられているので、より理解を深めることができました。
以下学びを紹介します。
1.1日を2倍,3倍に増やす方法
本書に書かれてある理論を駆使すれば、一日の時間を2倍,3倍に増やすことができます。(密度的な話ですが)
その理論はいたってシンプルで、
「脳が集中しやすい時間に集中力を要する仕事をする」
ということです。
脳が集中しやすい時間とは、
・起床後
・休憩後
・運動後
・締め切り前
といった時間を指します。
ポイントは、
1.この時間に集中力を要する仕事を充てること
そして、
2.集中しやすい時間を意図的に作り出すこと
です。
特に2つ目が重要だと思います。
すなわち、具体的な行動としては、
・早起きして朝の仕事の時間を作り出す
→起床後の2〜3時間は頭に余計な情報が入っておらず、最も脳が活性化する時間
・午後の仕事の前に15〜30分の昼寝をする。
→日中の短時間の睡眠は、夜の3時間の睡眠に匹敵するといわれている。ただし、30分以上の昼寝は脳が睡眠モードに入ってしまうのでNG
・運動をする
→10分間の有酸素運動で、次の90分の集中力が向上する。また、運動の習慣は脳機能そのものを向上させることが分かっている。
・自ら仕事の締め切りを設定する。
→締め切りが近づくと集中力が高まる「締め切り効果」を利用する。例えば、「〜分までにこの仕事を終わらせる」と設定してストップウォッチで時間を測る「ストップウォッチ仕事術」
意図的に予定を入れ、その時間までに仕事を終わらせると決める「ケツカッチン仕事術」が挙げられる。
といった4つの行動によって、「集中しやすい時間」を作り出し、その時間に「集中力を要する仕事」を充てること。
そうすることで、例えば、これまで2時間かかっていた作業が1時間で終わるようになります。
そしてそうしてできた空いた時間を自由に有効活用できるということです。
これが1つの本書の大きなテーマであります。
2.空いた時間に自己投資する
先ほども述べたように、時間術を駆使すると自由な空白の時間を作り出すことができます。
著者はその時間を、「自己投資」に使うべきであると主張しています。
特に、自分の仕事にダイレクトに影響を与える「メインスキル」に自己投資することが重要です。
そうすることで、ますます仕事を効率的にこなせるようになり、さらに「時間」「お金」が生まれるという好循環を作り出すことができます。
とにかく、せっかくできた「自由時間」を、仕事に充てたり、受動的娯楽(テレビやゲーム)に充てるのではなく、さらに自分を成長させることができるような「自己投資」に使うことが重要になります。
3.集中力のリズムに乗る
人には個人差があるものの、大抵は
「15・30・45」半前後のリズムで集中できる時間の波があるそうです。
つまり、
「15分集中したら一旦休憩」「30分集中したら一旦休憩」
と、時間を区切って仕事をすることで、長時間集中力が続くようになるということです。
ポイントは、
・長時間ぶっ通しで集中し続けられると過信しないこと
・自分が1番集中できる時間の区切りを見つけること
になります。
4.夜はリラックスする・楽しむと決める
著者が本書を通して一貫して主張していることは、
「昼はバリバリに活動し、夜はリラックスする」
ということです。
アメリカではこの考えが浸透しており、ほとんどの人が定時の5時には退社し、夜は家族とのんびり過ごすと決めているそうです。
人生を健康的・幸福に過ごすには、夜はリラックスすると決めることが大切です。
特に、睡眠前の2時間の「リラックスする時間」は全てに最優先して確保すべきであると述べられています。
その時間が「睡眠の質=人生の質」を決定付けるからです。
日中は時間術を駆使して効率的にバリバリ仕事をこなす。
そして夜はしっかりと休息し、良質な睡眠をとる。
これが著者の主張する最も良い時間の使い方であり、人生を謳歌する方法です。
5.その他細かい学び
・仕事中の雑念は紙に書き出す
・疲れた時の回復法
→・短時間の運動
・瞑想
・場所を変える
・寝る前15分は記憶のゴールデンタイム
→人は寝る前に考えた人間になる
・「考え事」は隙間時間にする
・本を読むほど集中力は鍛えられテレビを見るほど集中力は低下する。
・疲れているときほど運動することが大事
→運動の習慣は長期的な「集中力向上」「健康」「幸福」に繋がる。
・1年後にタイムマシンで戻ってきても同じ1年を過ごすと言えるよう、1日1日を最善の日にする。
以上が本書で得た学びになります。
やはり樺沢紫苑さんの本は読みやすく有益な情報が多いという印象です。
これからも色々な本を読んでいきたいです。