応用行動分析学〜強化と消去〜
応用行動分析学とは、特別支援教育において、子どもの行動を環境との相互作用によって捉える考え方です。以下、ABAと呼びます。
ABAでは、行動は
先行刺激→行動→後続刺激
からなり、後続刺激の結果次第で行動が強化されたり消去されたりすると考えます。
強化とは、行動の出現頻度が増え、次もその行動を取る確率が上がるということです。
後続刺激で子どもにとって好ましい反応が返ってくると行動は強化されます。
例えば、
「教師から課題が与えられる。」という先行刺激に対して、子どもが「課題をする。」という行動を取ります。その後に、「褒められる」「課題が楽しい」といった好ましい反応が返ってきた場合、その子どもは次も課題に取り組むようになります。
これが強化です。
良い行動を定着させるためには、この後続刺激をどうするかという視点が大切です。
また、少しでもいい行動が出たらしっかりと褒めてあげることが重要であると言われています。
次に消去です。
消去とは、強化の逆で行動の出現頻度が減っていくという意味です。
後続刺激から、反応が返ってこないと行動は消去されます。
先ほどの例でいうと、
「課題をする。」という行動に対して、「褒められない。」「注目されない。」という後続刺激が返ってくると、次からは子どもは課題に取り組まなくなります。
これが消去です。
反対に、消去したい行動(良くない行動)は、反応しない(無視・スルー)することで、消去していくことができます。
以上が強化と消去のかんがえかたです。