読書アウトプット記録

本から学んだ内容をアウトプットすることで自分自身の記憶に深く落とし込むことを目的としています。

「最高の体調」鈴木拓

今回は鈴木拓さんの「最高の体調」です。

現代人が抱える多くの不調(鬱・不眠・集中力散漫・肥満)を解決し、最高のパフォーマンスを発揮する為の体調の整え方について書かれてあります。

私自身「睡眠の質」や「集中力散漫」に悩むことが多いので気になって読んでみましたが、内容はそのような一つ一つの不調に直接アプローチするのではなく、全ての体の不調の根っこ目を向けてアプローチすることで解決を図るというものでした。

ポイントは「進化医学」です。

それではザッとですが内容を紹介します。

 

 

○現代人の体の不調は「文明病」である。

人類社会は誕生してから、種族の繁栄という本能と共に、より便利な生活や目先の快楽を求めて、数々の発展を遂げてきました。

現代人が抱える多くの体の不調は、文明の発展に伴い「必要なモノが減り」「不要なモノが増えた」結果起こっている「文明病」であると著者は述べています。

実際、狩猟採集時代の生活を今でも続ける少数民族の人達と、先進国に生きる人達を比較すると、「集中力・睡眠の質・幸福度」などのデータで、少数民族の人達の方が大きく上回ることが分かっています。

つまり人間が本来持つ最高のパフォーマンスを発揮するには、「進化医学」の視点から狩猟採集時代にまで遡り、現在の生活を本来の生活に修正していく必要があります。

一つ一つの体の不調に目を向けるのではなく、人類の進化の歴史からその根っこに目を向けること全ての不調の根本的な解決方法であるというのが著者の主張です。

その具体的なアプローチが以下の内容になります。

 

1.腸内環境を整える。

狩猟採集時代に比べると現在の人は菌を摂取する量が非常に少ないそうです。

最高の体調は最高の腸内環境から始まります。

その為には腸の働きを助ける菌と、菌の動力源である食物繊維が必要です。

日々の食事の中でキムチや納豆などの発酵食品から菌を、そして穀類や野菜キノコ類から食物繊維を多く取るようにすること。

そのような食生活が必要になります。

 

2.生活環境を整える

ストレス・不安を減らし幸福に生きる為には「親密な人間関係」と「自然」が必要不可欠であるそうです。

人間は誕生してから、自然の中で仲間と群れ助け合いながら生きてきました。

親密な人間関係とは友達が多いということではありません。幸福度に影響を与えるのは、量ではなく質だそうです。

今いる友達や家族を大切にし、本当に信頼できる関係を保っていくことが幸福に生きていく為は必要不可欠です。

また自然はストレスを減らし集中力をあげる効果があるそうです。

定期的に自然が多い場所に遊びに行ったり、部屋に観葉植物を置くなど、とにかく自然と触れる機会を多くすることで、健全な心の体調を保つことができます。

 

3.運動する

数々の研究結果から分かることは、運動は大事すぎるということです。

今現在健康に関するどの本を読んでも、とにかく運動しろということが書かれてあります。

進化医学の視点から考えたときにも、それは理にかなっています。

太古の昔から人間は、歩き走って獲物を狩り必要なモノを採集し生活を送ってきました。人間は本来運動しなければならないようにプログラムされているのです。

そして現在最新の研究結果から明らかになっている必要な運動量とは、

ストレスを減らすには「10〜12分の少しキツイ運動を週に3〜4回」

脳機能を向上させるには「45〜60分の少しキツイ運動を週に2回」

であるそうです。

先ほどの環境を整えるで紹介した内容と合わせると、自然の中で運動する習慣を付けると効果が倍増すると思います。

 

 

以上が主な内容のまとめになります。

体調の整え方について「進化医学」という新しい視点から学べたと同時に、社会の発展について考え直されるいい機会になりました。

本書に書かれてあることを一つずつでも、実践し常に最高のパフォーマンスを発揮できるようにしていきたいです。